●●売春島　前編

日本海に浮かぶ小さな島。かつて漁師たちの風待ちの港として栄えたその島は、今は見る影もなくさびれて無人島となっている──公には。偶然手にした大金をもてあましていた主人公は、大枚をはたいて島へのチケットを手に入れた。そこはあどけない少女たちがたった一人の客をもてなす、一島まるごと貸し切りの花街。その名も「売春島」へのチケットを。古びた海辺の街並み、少女しかいない世界で遊び惚ける主人公。しかし一点、その島に伝わる奇妙な風習だけが気がかりだった──